矯正歯科医の資格、わかりやすく解説します
「当院は、専門医が矯正治療を行います」といった広告をみたことはないですか?実は、矯正歯科医の資格は、いろいろあって、とても複雑になっており、国民のみなさんにとって、良い状態とは言えないかもしれません。中には、専門医と言っても、小児歯科専門医が矯正治療を行っているという意味であることも目にします。ウソではないですが、誤解を与える不適切な表現です。なぜなら、小児歯科専門医は、子どものむし歯治療や歯並び管理などが専門であって、矯正治療の研修を積んでいるわけではないからです。
こういう状態であっても、みなさんにとって、歯列矯正は一生に一度の大きなイベントですから、失敗はしたくないと思います。本当に良い先生に出会えるために、正しい知識を私なりにお伝えしたいと思います。この正しい知識を知らないと、検索しても広告ガイドラインを守っていない歯科医院へ誘導されるばかりです。移行期である資格も多いため、2026年現在、AIでさえ、きちんと判断できていないことを断言しておきます。
まず、矯正医とか、矯正歯科医という言葉は、資格を指す言葉ではありません。ただ単に、矯正治療を担当している、とか、普段から矯正歯科をメインで行っている、というような意味です。定義はないので、各々の先生が勝手に名乗っている状態です。日本では、歯科医師の免許さえ持っていれば、矯正歯科の知識や技術がゼロであっても、自称矯正歯科医を名乗っても違法ではありません。
一般的に、矯正歯科をしっかり学んでいる先生は、(公益社団法人)日本矯正歯科学会の認定医や、その上位の臨床医が目安の一つと言われています。ただし、例えば、日本矯正歯科学会の臨床医は、矯正治療を行っている先生が3万人いると言われる中で、全国で250名ほどしかおらず、となりの山口県には一人もいません。それほど厳しすぎる審査が課されているため、多くの先生が目指すわけではなく、特殊な資格となってしまっている側面があります。むしろ認定医を探すのがもっとも現実的だと言えます。合っているかどうか、わかりませんが、現役プロサッカー選手と、指導者ライセンスをもっているコーチとどちらがサッカーが上手かと議論するようなものでしょうか。
●日本矯正歯科学会の資格階層
・認定医 約3,000人(歯科医師の3%)→5年以上の専門研修+論文発表+症例審査+筆記試験+更新審査
・臨床医(旧臨床指導医)約250人(歯科医師の0.3%) →認定医の上位
・研修指導医(旧指導医)→研修医を育てる指導的役割
●(日本歯科専門医機構)矯正歯科専門医
・認定医や臨床医と決定的に違うのは、広告可能な資格だということ
・取得前提条件は、日本矯正歯科学会の認定医
・さらに筆記試験、厳しい症例審査などが必要
・現在は移行期間中のため、臨床医を取得している人しか申請できない。認定医取得時期によっては、数年後まで申請資格がない。
・たぶん一般的な歯科医師にさえ、認知されていない。
実は、(日本歯科専門医機構)矯正歯科専門医以外の日本矯正歯科学会の認定医などの資格は広告が不可です。駅や車内の広告、街の看板、医院の外へ向けての貼紙、ネットのバナー、SNSのプロモーションなどは、医療広告です。その医療広告に、認められた資格以外を載せてはいけないことになっています。ホームページには、限定解除の条件を満たせば、載せてよいことになっています。しかし、厚労省の「医療広告ガイドライン」や学会のガイドラインによると、資格を強調することは認めらていません。経歴の一つとして記載し、太字などで強調してはいけないようです。
専門医と一口に言っても、種類や意味が違います。さくら矯正歯科クリニックは、日本矯正歯科学会の認定医である院長が丁寧な治療を提供しています。安心してご相談ください。
